玩具福祉学会に期待する!!

 このたび「玩具福祉学会」が確立され、これまで各地域や個人の方々が尽力されていた「おもちゃを福祉の場で活用していこう」という動きが、一つの線としてつながり、機能し始めている事を大変嬉しく思います。

 当社のブロックは勿論の事、この数年力を注いでいる積木や粘土・ビーズ等、手を使い楽しみながら作る事が出来、仕上がった喜びを皆で楽しめるもの。
又ゲームやカラオケ等周囲の人々も一緒に楽しい気分になれるもの等、おもちゃは老若男女を問わず皆に喜んでもらえる可能性が、無限大に潜んでいます。

高齢者の方が様々な「おもちゃ」で実際に遊んだ感想、楽しかった点、又は扱いにくさや改善すべき点を、この玩具福祉学会が業界にフイードバックして下さる事は大変大切な事です。

この学会の活躍により玩具業界が子供に大人に高齢者の方に、ひいては世界中の人々に楽しく幸せなひとときを提供すべく成長する様、心より願っております。



 誕生して日が浅い玩具福祉学会。

おもちゃが福祉に結びつくことは、小林るつ子さんが 「おもちや図書館」で始めた実績から証明済み。障害を持った子ども達が、おもちゃで遊ぶことによって、発達が促されることに疑問を持つ人はもういない。

 そのコンセプトの方法論が、高齢者にも広げられた。「楽しく」、「ボランティアを巻き込んで」ということは、おもちや図書館と共通。さらに、プレイバスという移動手段を手に入れた。

動くおもちや図書館、おもちゃ配達型の誕生である。

おもちゃを持って、老人ホームやデイケア・センターに出向く。痴呆があるお年寄りが、おもちゃと関わることによって表情が生き生きしてくることが印象的である。「学会」というのは大げさではない。

未知なるものの可能性の探求という意味では、立派な学問領域であろう。玩具にも、福祉にも、そして学会にも緑のなかつたような人達が、この新しい学会に集い来る。こんなことからも、日本が変わっていく可能性を感じる。



 今日本は大きな変革期に入りつつあります。政治、経済は勿論でありますが、最も注視しなければならないことは日本の人口減少に対する問題です。

2005年以降は65才以上の高齢者が15才以下の子供達の人口を上回り、死亡率が出生率を上回る推計がなされています。

 これは日本歴史の中で始めての経験です。その意味からも子供の活性化、人口増大は日本国にとつて最優先の課題かもしれません。

 その様な時期に玩具学会が設立され、玩具を通して子供達の成長と文化情操教育を学問的に真撃にとらえる試みは大変有意義であり、小林るつ子さんを始めとする設立者の皆さんに多大な敬意を払うつもりであります。

 今後ともこの学会が益々成長活躍されることを祈念して祝辞にかえさせて頂きます。

 

   
九州保健福祉大学 教授 高松 鶴吉
 玩具と福祉とを結びつける。しかもそれを学会とする。ハテ?と思ったのは私だけでないだろう。

 私自身がすでに老人だが、まさか積木やオハジキで遊ぶとは思えない。老人は童となるというが、そこまで童にはなるまい。だが、老人には「孤独」と「寂寥」が辛い。それを埋めてくれる非生物的存在があれば、それを玩具と呼んでもいいではないか。

そうであれば、それらは老人のQOL向上に働くのだから、当然福祉の名に値する。 私自分が孤独老人になったとすれば、ロボット・ペットとパソコンのバーチャル世界を楽しみたいというだろう。それらが面倒な手続きがなくて、老人でも簡単に遊べるものになれば喜んで浸る。

 どんなものが喜ばれるのか、何が阻害しているのかなど、会ではそんなことを話し合うようになるのではないだろうか。