玩具福祉学会は、玩具を用いて行う福祉活動の実践及び研究を通して、現代の福祉がめざす生活の質の向上と共に生きる社会づくりに努め、福祉活動の拡充を図ることを目的としています。
玩具福祉学会

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第七回総会

第七回大会


 
第7回玩具福祉学会は、下記のように行われました。
日時 平成19年7月1日(日曜日)
テーマ 「玩具療法の実践と効果」高齢者・障害者・障害児・こども の場合
記念講演 『命の大切さと尊厳を如何に守るか』
 

NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク会長
黒岩 卓夫(医療法人社団萌気会 理事長)

黒岩 卓夫

特別講演 1. 魅力ある介護予防デイサービスの仕組みとメニューの開発
  いでした内科・神経内科クリニック 理事長
  医学博士  井手下 久登

2. こどもの遊びと玩具 −こどもと玩具のかかわりについて
  武庫川女子大学  西本 望

  3. 高齢者への玩具療法の実践の効果の調査研究
  玩具福祉学会理事長 聖隷クリストファー大学
  小林るつ子

 

 

 

 

 

 

 

 




第六回総会

玩具福祉学会第六回大会


期日 平成18年7月2日(日曜日)
会場 午前:青山こどもの城 8階会議室
  午後:アーミーホール 5階
大会テーマ 「玩具をとおして研究・調査・実践・支援を推進する」
       〜玩具にかかわる全ての人々のために〜
プログラム  

大会風景

プログラム  
○10:00 〜 11:30

記念講演 「玩具は世の中を変える」
浅野史郎(元宮城県知事・宮城県社会福祉協議会会長/慶応大学総合政策学部教授・玩具福祉学会名誉会長)

  1. 障害福祉は世直し・国づくり
  2.  
  3. かわいそうという発想(アプローチ)から自己実現へ
  4.  
  5. 総合教育
  6. 地域の底力
  7. 非専門家がかかわる福祉活動(役割認識・分担)
  8. 介護保険

浅野史郎

○11:30 〜12:00 総会
○13:00 〜14:00

厚生労働省研究報告「認知症高齢者と玩具療法」
苛原 実(医療法人社団 実幸会いらはら診療所院長)

  I 認知症とは苛原 実
 II 認知症の方の特性

  1. 記憶障害に関する法則
  2. 症状の出現強度に関する法則
  3. 自己有利の法則
  4. まだら症状の法則
  5. 感情残存の法則
  6. こだわりの法則
  7. 症状理解の法則

 III 今後の研究の具体例
  認知症の方の玩具療法

○14:10 〜15:10

「子どもの脳の発達と玩具」
出口貴美子(医療法人 出口小児科医院副院長)

  1. おもちゃで遊ぶということ出口貴美子
    −高次脳機能ってなに
  2. こどもの脳の発達
    −髄鞘化
  3. 脳の発達を見逃さないで!
    −その気づきが能力を伸ばす
  4. 愛情とスキンシップ
    −笑顔でコミュニケーション
○15:30 〜16:30

「エビデンスをベースにした玩具の開発と利用」
中邑賢龍(東大先端科学技術研究センター特任教授)

  1. 障害のある子供の玩具
  2. エビデンスに基づく医療サービスの広がり
    (1)医療・リハビリテーション分野におけるエビデンスの重視
    (2)エビデンス測定技術の発展
  3. 玩具利用に関するエビ中邑賢龍デンス
    (1)玩具の健康へ与える影響
    (2)高齢者への玩具の適用
  4. 福祉機器開発と玩具開発に関するエビデンス
    (1)当事者参加型福祉機器開発
    (2)玩具に対するニーズ把握の難しさ

 

 今回は今までと異なり、講演を中心とした大会でした。内容は障害福祉、認知症、子供の脳の発達、エビデンスをベースとする玩具の開発と利用といった幅広いものでした。各講演は実に興味深く、その奥深さに触れることができ、実に有意義でした。 




第五回総会

第五回大会


期日  平成17年7月3日(日曜日)

会場  青山 こどもの城 8階会議室

大会テーマ   ”玩具は世代を超えて”〜研究者・開発者・利用者の立場より〜

大会風景

◇大会日程  
○10:00 〜 11:30記念講演

石井哲夫先生 (社)全国自閉症協会会長
「子どもの良い遊び相手」
      序  子どもと共に暮らした生育史

 1.子どもを保護して遊ぶ
 2. 援助者としての自己確立
 3. 大人の役割を考える

石井哲夫

○12:30 〜13:10提言 大島一博 厚生労働省労健局計画課認知症対策推進室
「認知症をめぐる状況とこれからの展開・課題」
○13:20 〜15:20研究発表

1.坂上和子 遊びのボランティア“ガラガラドン”代表
「小児病棟における子育て支援」

−遊びのボランティア活動調査−
 本研究では、遊びの提供には、大人の手がとてもかかることがしめされている。また、親の付き添いが難しいこともしめされています。
  遊びのボランティアが病院の状況から必要とされることがもとめられている旨の報告がなされました。

  1. 調査の目的
  2. 調査の方法
  3. 遊びを提供した子どもの実態調査
  4. まとめ

2.小松典 東京都立公明養護学校
「玩具遊びから始まる重度児のコミュニケーション」

−養護学校の子どもとおもちゃ−
 本研究では、子どもが今できる能力で、玩具などを用意に操作できるように工夫すると、子どもは自ら繰り返し経験し、楽しめるようになり、こうしたことにより経験した量だけ、子どもの意識は明確になり、コミュニケーションの力が育っていくことを明らかにされています。

  1.玩具遊びが個性の存在を証明する。
  2. 障害のとらえ方について
  3. 補助拡大代替コミュニケーション
  4. 玩具にも障害児教育にも3つの要素 「わかる」「できる」「たのしい」
  5. おもちゃ遊びの効用。リソースフルな状態を作ること
  6. おもちゃ遊びの準備・トイレはすませておく
  7. おもちゃは「応答する環境」
  8. ほんの少しの工夫で子どもが活動できるアイデア&ヒント(抄

小松敬典

3.中澤健 アジア地域福祉と交流の会
「マレーシアの村に、楽しさ宅配便の試み」

 本報告では、マレーシアの現状および福祉事業の形態をふくめて、マレーシアのペナンで行われているNGO活動の内「移動おもちゃ図書館“JOM”」の活動を中心としておこなわれました。

  1.はじめに
  2. 何故マレーシアか
  3. ACSの成立と活動概要
  4. 移動おもちゃ図書館“JOM”について
  5. これからへの課題、今後の期待

4.近藤武夫・奥山俊博 東京大学先端科学技術研究センター
「玩具を取り巻く、障害者支援に関わる「知」を共育するために」

 本研究では、電子情報技術を用いた障害児のコミュニケーション・自己表現支援の研究と実践を通じ、玩具とそれを取り巻く社会に関わる問題点の指摘と、その問題の解決に取り組みを紹介しております。

  1.インタラクティブ性の向上と自由度のトレードオフ
  2.課題達成型おもちゃとゲーム文化の浸透
  3. 現状・影響を正確に捉える必要性
  4. 「知の共育」の実現のために

○15:20 〜16:00口頭発表

1.島田治子 目白大学短期大学部
「認知症高齢者ケアにおけるレクリエーション&アクティビティに関する調査研究」

2.吉田浩  東北大学経済学研究科
「玩具保有とその利用・効果に関する実態調査」

3.高山英男 子ども調査研究所
「おもちゃは時代の精神を映し出す鏡です」

 今回の大会で、5回目となります。大会も次第に充実してきました。研究者、実践者、企業人と様々な領域からの出席者からの質問や意見交換がなされました。

 総会の後、懇親会が行われました。今回は、スリランカ大使館から参事官のD.G.A.P.ダルマピリヤ様のご出席をいただきました。懇親会では、大会のときとは少し雰囲気が変わり、和気藹々とした、会話があちこちで行われていました。




第四回総会

玩具福祉学会会長挨拶


2004 年 4 月 30 日

玩具福祉学会会員各位
関係機関・団体各位

玩具福祉学会理事長
林邦雄

玩具福祉学会・第 4 回大会開催について

新緑の美しい季節となりましたが、皆様にはご健勝にて各方面でご活躍のことと敬意申しあげます。
平成 13 年 7 月に発足しました「玩具福祉学会 」も、会員各位の積極的な活動に加え、各方面のご指導とご支援を得ながら、組織と事業の充実・強化を図りつつ 4 年目を迎えることができました。心から感謝申しあげます。

すでに皆様にご理解いただいておりますように、玩具福祉学会は三つの特質をもっております。一つは、学会でありながらもきわめて実践性の強い組織という点であります。二つには、研究者、実務者、生産販売者など、玩具にかかわる幅広い人々が参加する組織という点であります。三つには、社会から要望の強い、現場における玩具によるケアマネージメントのできる専門職の養成と資格認定をもめざしている学会だということです。そうした特質を十分に活かして、現代社会で求められる、心の安らぎ、生活の質の向上、自己実現に寄与する働きができるように努めて参りたいと考えております。

その意味をこめて、「 玩具福祉活動を進める援助者の視点」をテーマに「玩具福祉学会・第 4 回大会」を開催いたします。玩具というととかく「子どもの遊び」だけを連想しがちですが、玩具は古くから大人達にとっても重要なコミュニケーションの媒体であり、癒しの媒体であり、手作りの喜びを味わう媒体でもあったと言われています。今回の学会大会でも、そうした高齢者などに対する玩具活用の実践報告などをふくめて、多くの研究発表や実践報告が行われることを願っています。
会員の皆様は勿論、非会員の福祉・保健・医療・教育領域の関係者、玩具企業関係者、さらには、玩具を用いた遊びやケア、玩具の開発等に関心をお持ちの方々の多数の参加をお待ちいたしております。
ふるってご参加ください。

開催要項

テーマ: 玩具福祉活動を進める援助者の視点
日時:

2004年7月4日(日)
午前9時00分〜午後6時30分

場所: こどもの城 9階会議室(東京・青山)
東京都渋谷区神宮前5−53−1
TEL 03−3797−5666
大会委員長:

神谷明宏先生(聖徳大学)
望月和人(エポック社)

大会日程

9:00 - 9:30 受付
9:30 - 9:45 大会開会挨拶(神谷明宏大会委員長)
15年度学会活動報告(小林るつ子理事長)
9:45 - 11:15

記念講演
「玩具の作り手から援助者へのメッセージ」
童具館館長 和久 洋三氏

11:15 - 12:15 体験ワークショップ(学会理事会は2Fレストランで) 
12:15 - 13:15 昼食各自で
13:15 - 15:45 口頭発表
16:00 - 17:00 玩具福祉学会第4回総会開催
(この間に会員以外の方は展示玩具の体験利用が可能です)
17:30 - 18:30 茶話会(8F)

記念講演

童具館館長 和久 洋三氏
      『玩具の作り手から援助者へのメッセージ』

<略歴>
1942年 東京に生まれる。
1966年 東京藝術大学美術部工芸科工業デザイン専攻。卒業制作“遊具”
1968年 同大学院終了。卒業制作に“身体機能を促進させる遊具”を発表。
・・・・・・・・ 以後、螢侫譟璽戰覺朸侈海魴个同栽損圈屬錣蕕靴戞彿欅蕷爐2年間の保父経験。
1972年から個展や各種催事展に出品する。
1982年 ドイツで優良玩具“spiel gut”に選定される。国際フォルム展入賞
1982年 スペイン・セビリア郊外で童具の創作と研究に専念。
1989年 童具館設立。プレイルームを開設し、本格的に子どもの創造教育に取り組む。
1990年「童具遊ぶこころ展」(朝日新聞社主催)開催。知的障害者教育に取り組み始める。

<現在>
童具館館長
童具開発研究所WAKU所長
東京芸術大学特別講師
文京学院大学特別講師
草苑保育専門学校特別講師
日本ペスタロッチ・フレーベル学会会員
日本保育学会会員
日本人形玩具学会会員

<主な著書>
「おもちゃから童具へ」 玉川大学出版部
「おもちゃの文化史」(監訳)玉川大学出版部
「童具デザイナーのスペイン」玉川大学出版部
「子どもの目が輝くとき」玉川大学出版部
「童具遊ぶこころ」朝日新聞社 ほか多数

大会への参加申込要領

  1. 参加対象 参加は本学会の会員資格の有無にかかわらず、玩具を活用しての福祉に関心をお持ちの方であれば、どなたでも参加できます。
  2. 参加申込方法
    (1) 会場で参加を受け付けます。
  3. 参加費
    (1) 大会参加費
     (ア) 会員・非会員に関わらず 3,000円
     (イ) 学生 2,000円
    (2) 茶話会費(希望者全員) 2,000円
           楽しいゲームと、玩具の景品が用意されています。

学会事務局の宛先
玩具福祉学会事務局
〒191−0041 東京都日野市南平7−18−30
FAX 042−599−2949
電子メールアドレス apply@gangufukushigakkai.org




第三回総会

大会プログラム


◇大会日程  
○9時00分〜9時30分 受 付 (9階研修室)
○9時30分〜9時40分 開 会
玩具福祉学会会長挨拶 林 邦雄
○9時40分〜11時10分 口頭発表実践報告
○11時15分〜12時00分 記念講演
「玩具が福祉に寄与すること」
財団法人 日本玩具協会会長 山科 誠
○12時00分〜13時00分 1Fレストランで自由昼食 (906室にて理事会)
実践活動パネル等の展示
○13時00分〜15時30分

シンポジウム
テーマ 「玩具を活用する福祉活動の探索」
    −玩具を創る立場・利用する立場−

  司会  
   愛知みずほ大学教授・学会理事 中嶋 充洋
  シンポジスト  
   セガトイス 山名 一重
   バンダイ 平井 葉子
   宮城県社会福祉協議会 高橋 賢一
   福祉施設銀河ステーション施設長 阿部 るり子
  コメンテーター  
   仙台往診クリニック院長・医学博士 川島 孝一郎
   前目白大学教授・学会会長 林 邦裕
   玩具福祉学会理事長 小林 るつ子

「第三回玩具福祉学会 大会行う」

設立されて、三年目を迎える。又新しく活動が推進することを願いつつ、

今回の大会は、多くの口頭発表があり、各部屋は、満席だった。そして、活

気が感じられた。前日迄、「玩具プレイケア専門員養成講座」が、同じこどもの城の研修

室で、三日間、連日行われていて、その参加者も、熱気につつまれて同席した。一人一人が真剣なまなざしで、それぞれの部屋で熱心に耳を傾けている姿が印象的であった。記念講演は、大きな部屋が満室で、山科誠氏の講演も大変力のこもったものだった。口頭発表は三つの部屋で行われた。企業の人の発表は、新しい開発の苦労と、玩具への深い思いを発表。これらの『研究テーマ』は、現代の若い人々の多くが関心をよせている事であった。

シンポジウム

堀田由美

シンポジウムのテーマは『玩具を活用する福祉活動の探索』であった。中でも印象的だったのは障害児の母親であり、福祉施設長でもある阿部るり子氏の使う側の実践であった。どんなに重い障害があっても玩具で楽しむ実践に私自身も共感した。

それからコメンテーターの、仙台往診クリニック院長川島孝一郎氏の話であった。「人と人がうまくかかわれていれば、玩具は本来必要ではない。玩具はあくまで手段であり、人のぬくもりや心がまず必要である。玩具の持つ功罪について考えて見る必要がある。」といった内容の話が印象的だった。今回は、玩具に対するいろいろな立場の人と出会え有意義な大会であった。

 

司会者 中島充洋

 

コメンテーター 川島孝一郎

「口頭発表について」

テーマ 発表者
A-1 高齢者に玩具の楽しさを伝える事 生井一樹
A-2 動物玩具の可能性 関口真木子
A-3 重症児にこそ玩具を ! 堀田由美
B-1回旋における分離作動を促す遊具の紹介 岩崎清隆
B-2 玩具福祉プログ‘ラムの効果の定量的評価方法に関する研究 吉田浩
B-3 学生ボランティアにおけるプレイパスの取り組み 小田直樹
C-l高齢者と幼児をむすぶ手作り玩具 森田清美
C-2 障害児の遊びを通しての手作り布の遊具の変遷 魚本陽子
中山芳子
野口光世

口頭発表分科会 A

「高齢者に玩具の楽しさを伝える事」

( 株 ) コンビ・トイ事業部

  生井仁樹

乳幼児向けの玩具を製造販売しているので、その玩具を持って、高齢者と遊ぶ機会があった。実践してみて、楽しそうに遊んで頂き、とても楽しい事が一番であると実感した。症状によって異なるが、遊び方はさまざまだ。抱き人形を抱きしめる人、小さいアクションカ ―を押して動かす人、交互に遊び、なごやかな時間が流れる。自由に、自発的に、楽しく、一生懸命に遊ぶ姿は、高齢者に、笑顔と安らぎと刺激を与えている様に感じた。乳幼児玩具をすすめるのは、日本玩具協会が設定している ST の基準を満たしていて安全であるから特に、軽度、中度の痴呆の方々に適していると考る。又、一緒にかかわる人々の重要性も感じた。( 発表の一部のみ掲載 )


「動物玩具の可能性」

 イワヤ株式会社

開発部 関口真木子

人数がますます膨らむ高齢者市場に向けて、各社玩具メーカーは模索している状態だと思う。しかしながらまだまだ自分のために玩具を買おう、買って楽しもうという方はほんの一握りだ。今後の玩具メーカーの出す商品が高齢者の方にとって持っていることが満足感につながったり、素直に喜べるような物でなくてはならないと思う。自分が子供っぽくなったと感じさせるようなものや、ばかにされているような気分になってしまってはならない。

弊社では現在、愛犬こころという商品を発売する。この商品はおともだちつくワンちゃんの四速歩行版というような商品で、より本物の子犬に近いワンちやんだ。四速歩行で右に左に曲がることが出来る。お座りや伏せも出来る。頭や背中をなでたり耳を触ったりするといろんなアクションで答えてくれる。また、リモコンがついていて呼べば立ち上がって前進する。自分の後ろについてきてくれたりもする。犬の言葉と人間言葉が切り替えられるようになっており、人間の言葉モードにすると話しかけたときに、「なになに ? 」「ふんふん」「それでどうしたの ? 」「あとは ? 」などと相づちを打ってくれる。また自分勝手に遊んだ後、「もう疲れちゃった。休んでいい ? 」といって座り込んでしまう。背中をなでて眠らせようとすると「まだ眠くないよ・・」といいながらいびきをかいて眠ってしまう。頭をなでると「大好き」

背中をなでると「なでてなでて ! なでなでして ! 」等。一緒に遊んでいると、このワンちゃんには感情があるように感じる。

 このような動物玩具はまだ全体で見ればけし粒のような存在であるが、これからの動物玩具の方向性である。私たちはこれを足がかりにして小さいお子様から高齢者の方までさまざまな年齢の方、そして入院したり、障害を持っている方のライフパートナーとなってくれるような存在のおもちゃを作らなくてはならないと感じている。( 発表の一部のみ掲載 )

口頭発表分科会 B

回旋における分離作動を促す遊具の紹介

群馬大学医学部保健学科

岩崎清隆

ハンマー:これは少し重さがあって引当たっても痛くないものを紐の先端に結び、紐の先に持ちやすいハンドルをつけて、それを左右の手に持ち変えることによって回転させる遊びである、両手に物との接触の ON&OFF が交互にリズミカルに起こるので、身体の両側が意識し易くなると共に、両手の交互動作に合わせて、身体の正中線および体幹の回旋の動きがスムーズになってくる。手の動きだけでハンマーを回転させようとしてもなかなかうまく回らないが、紐の先についた錘の遠心力が利用で向きるようになると、スムーズにハンマーを回せるようになる。そういう意味では、手先に力を込めて振り回すのではなく、手に感じる感覚をたよりに手の振りを調整するような手の動かし方が求められる。このように感覚入力を確かめながら、運動を調節する動きは逆に手の分離運動を促すことになる。うまくできないようであれば、ハンマーを床につけて、床の上をすべらせるようにして、両手の交互運動を覚えさせるようにするとよい。

同じハンマーを両手でもって、身体のまわりを回すようにさせると、ハンマーの動きに合わせた体幹の回旋がより求められるようになる、骨盤からの上の体幹を回旋させるには、下肢を安定させる必要があるが、上半身の回旋の動きによって、下肢にも左右の体重移動の反復が経験される。このように、下肢を硬く固定してではなく、動きを伴いながらの安定させる安定のとり方は、 3 次元空間を使った粗大運動遊びの基礎となる。

回転ヘルメット:ハンマーを回転させる同じ動きを首に求めるものが、回転ヘルメットである。この遊びは、下肢、体幹を安定させ、首からリボンの先端のボ l ルの遠心力をたよりに回旋の動きを作るのであるが、姿勢のアライメントを保ち、頭の中心軸がしっかり捉えられると、頭を大きく回旋させなくても、わずかな動きでリボンを回せるようになる。

分銅回し:分銅の付いた紐を指先でつまんで回すためには、肩と肘を安定させて、手首をうまく使えるようになると、分銅が弧を描いて回転するようになる。ビデオの子どもは、何とか回せているが、分離動作が十分でないので、手首の動きに合わせて、頭を合わせて回してしまうなどの身体の他の部分に連動反応が現れている。これに比べ、次の子どもは、肩、肘を空中に余裕を持って、保持していられるので、その分リズミカルな分銅の回し方になっている。

以上三つの遊具を紹介したが、これは単純な遊びであるが、精神発達遅延児にもわかりやすく、回転させる感覚そのものが報酬となるので、比較的動機が得られやすい遊びとも言える。ダンス、長縄回し、縄跳びに繋がり、その基盤形成するものである。( 発表の一部のみ掲載 )


玩具福祉プログラムの効果の定量的評価方法巴関する研究

根拠に基づく福祉への端緒

東北大学経済学研究科助教授 吉田浩

本研究は玩具福祉の分野においても「根拠に基づく福祉」 (BEW:EvidenceBasedWelfare)

に基づいた実効的なプログラムの展開の必要性を主するものである。論文では、はじめに客観的

指標の必要性を理論的に整理し、福祉プログラムの計測方法をいくつか紹介している。つづいて、非医療的アプローチによりウエルフェアを証的に計測した例を収集した上で、玩具福祉学における効果計測のための要件について整理している。癒しにかかわる効果を調査する方法には、 (a) 個々の対象者についてコルチゾールをはじめとした抗ストレスホルモンの分泌量を生化学検査によって疫学的に調べるミクロ的アプローチによる方法と (b) ある集団の対象者につての生活循環と医療費のデータをリンクさせて回帰分析等の方法で検証するマクロ的アプローチによる方法がある。いずれの方法によっても非医学的プログラムが生体の受けているストレスの影響や医療費を改善するという結果が得られている。

これらの結果から、玩具を使った様々なプログラムへの効果をミクロ的、マクロ的に統計学のアプローチを用意ながら確認していくことが、プログラムの効率性、社会性の確保のために必要である。

しかし、玩具福祉の効果をこれらの手法を用いて確認することは、技術的、費用的また調査サンプルやデータや機会の確保の点から困難さを伴うことも考慮しておかなければならない。生化学検査の場合、採血などは自由に行うこともできない。このためにも玩具福祉プログラムが行われている現場 ( 家庭や非医療的施設 ) にふさわしい手法の確立、開発が今後必要である。 ( 発表の一部のみ掲載 )

口頭発表分科会 C

高齢者と幼児をむすぶ手作り玩具

ギルフォード知能教育センター大阪

森田清美

私の本職である 2 歳から小 4 の子どもを対象とする知能教育の25年の積み上げを見て、「それ、高齢者にも使えるんじゃない ? 」と、短い時聞に 3 人もの方がおっしゃいました。 いずれも高齢者の福祉や医療の現場におられる方でした。

私はふと、先年亡くなった父と、ある老人病院で同室だった一人のおじいちゃんを思い出しました。その方は、さっさと歩いて入院してこられましたが、痴呆が始まっていて、息子さんにもあんさん、どなたさん ? 」と言うような状態でした。しかしお話は上手で、相手を見つけてはおもしろい話をなさっていました。お元気でベッドの上でじっとしておられず 上がったり下りたり廊下へ出たりされるのが看護する側からは困ることだったのでしょう。間もなくベッドに繋がれるようになり、しばらく抗 っておられましたが、だんだんおとなしくなりお話もされなくなっていきました。繋がれた始めの頃「小便や ! 」と訴えられるのに「そこでしていいよー。おむつしであるから大丈夫よー」と言う返事が返されていまし

た。美しい声とあまりにも懸け離れた言葉が今もはっきりと思い出されます。

私たちの持っている教材や指導の経験がお役に立つものかどうか、とにかく勉強しようと始めたのがこの試みでした。以来 6 年余り、今も続いています。ぼけ防止に効果があったとか、リハビリ効果があったとか、そんなことではありません。強いて言うなら関わった高齢者も子ども達も、そして誰よりも私たちが多くを学び、お互いを与え合えたといえるでしょう。

社会福祉法人「日本コイノニア福祉会」 ( 大阪府柏原市 ) の特別養護老人ホーム「大阪好意の庭」では同じ法人の「旭丘まぶね保育園」の子ども達が、「第二好意の庭」には「久宝まぶね保育園」の子ども達が来て、入居者とぺアになって、週 1 回 (1 時間 ) 、工作をしたり、作ったおもちゃで一緒に遊んだりします。子ども達は両園とも年長児別名余、 1 年のおつきあいで卒園していきます。指導は「ギルフォード知能センター大阪」の指導員 2 名、ホー ムのワーカ1名と保育士がサポートしてくれます。( 発表の一部のみ掲載 )




第二回総会

第2回大会内容


 玩具は、遊びをつくり出し豊かなものにしていく媒体としての役割をもっていますが、遊びは人間にとって、心のやすらぎの場であり、学習の場であり、仲間づくりの場であり、社会化を図る重要なはたらきをもつものといわれています。その意味で、人間関係が希薄化する現代社会においては、玩具を用いた遊びがそれぞれの層で重要な恵味をもつものとして強い関心がもたれています。 そこで今大会は、遊びの効用についてさまざまな角度から探っていきました。

大会主題 『玩具の効用について』
期 日 平成14年7月20日(土)
内 容 口頭発表
シンポジウム
  講演
総会
懇親会
会 場 目白大学


会場の目白大学正門

 


大会会場


混雑する受付
 
興味を引かれる玩具展示場
内容概略
口頭発表 分科会A

司会 竹井和子(竹井発達心理研究所)
    (1) 地域活動における障害者と高齢者と玩具
      白鴎大学              石河不砂
      マロニエ医療福祉専門学校      榑林行雄
      マロニエ医療福祉専門学校      佐々木靖浩

マロニエ医療福祉専門学校   佐々木先生の発表

   (2) 高齢者における玩具の効用
      コンビ株式会社          生井仁樹

   (3) 玩具アドバイザー養成講座について
      社団法人日本玩具協会     伊吹文昭
       株式会社 バンダイ         川崎陽一
      株式会社 エポック         望月和人

社団法人日本玩具協会 伊吹文昭氏の発表

  分科会B

司会 西沢稔(立教大学社会福祉研究所)
    (1) 数の概念形成を楽しむ−世代を結ぶ遊びの開発
       東京成徳短期大学           松坂龍

 東京成徳短期大学 松坂先生の発表

    (2) 病院における子どもの生活と遊び
      −入院児にとっての遊びの重要性と玩具の効用−
       東洋英和女学院大学       金森三枝
       新宿区子ども家庭支援センター   坂上和子
      東洋英和女学院大学       金森三枝

東洋英和女学院大学 金森先生の発表

    (3) 英国におけるプレイバス運動の考察
      目白大学               小林るつ子

目白大学  小林先生の講演

  分科会C

司会 高橋弥生(横浜市西谷保育園)
    (1) 近代玩具感の受容と浸透
        (1) 「積木」という翻訳語を中心として
         聖徳大学               是澤博昭

聖徳大学 是澤先生の発表

        (2) 子どもの実態を踏まえた玩具の製造に関する提言
         目白大学               村越晃
         目白大学               谷田貝公昭
         目白大学短期大学部           伊藤野里子
         横浜市西谷保育園             高橋弥生
         認知発達研究所              西方毅
         いわき市ほうとく幼稚園      生駒恭子
         逗子市立逗子中学校       野口智津子
         横浜市立盲学校          野畑洋子

目白大学 村越先生の発表

講演 講師 鄭 錦子 先生 (韓国テグ大学校教授・教育学博士)
演題 「韓国における玩具事情について」

鄭錦子先生の講演
シンポジウム

シンポジウムA 「幼児期における玩具の効用について」
シンポジスト 生駒 恭子 (いわき市ほうとく幼稚園福園長・保育士)
         高橋 弥生 (横浜市西谷保育園保育土)
         和田 秀巳 (和田知能教材研究所所長)
司 会     本多  譲  (玉川大学助教授)

シンポジウムAの風景

シンポジウムB 「障害者における玩具の効用について」
シンポジスト 向井  剛(静岡県立静岡北養護学校校長)
         奥山 俊博(こころリソースブック編集会)
         中村 千秋(公文教育研究所)
司 会   林 邦雄 (目白大学教授)

シンポジウムBの風景

シンポジウムC 「高齢者における玩具の効用について」
シンポジスト 太田 秀樹((医)喜望会理事長・医学博士)
         山田 スエ((福祉)三輪愛光会理事長)
         植竹 俊夫((株)河田)
司 会     首長 正博(栃木市社会福祉協議会)

シンポジウムCの風景

主催 玩具福祉学会




第一回総会

平成13年7月7日

玩具福祉学会設立総会後の口頭発表
(於 青山こどもの城)


宮城県のプレイバスの発表
左:秋田敦子氏 右:高橋賢一氏
 


徳島県のこころ工房・宮崎みわこ氏

口頭発表一覧

分科会A

会場:8階研修室A
司会:石川不砂(白鴎大学)
時間  
14:00 14〜15 高齢者遊び福祉研究会の活動とお年よりのパワーを引き出す「おもちゃ」について
−ボランティアグループの実技と福祉関係機関のネットワークを目指して−

高齢者あそび福祉研究会 秋田 敦子
高齢者あそび福祉研究会 高橋 賢一
14:15 16〜17 わが国におけるおもちゃの図書館の創成期
東京都社会福祉協議会特別研究員 小島 セツ子
14:30 18〜22 プレイ・ケア・マネージャーの必要性
(株) パンダイ 川崎 陽一
(株)エポック社 望月 和人
高齢者と玩具の実践と効果
(株)河田 植竹 俊夫
14:45〜   討議
 

分科会B

会場:8階研修室B
司会:西沢 稔(立教大学社会福祉研究所)

時間  
14:00 26〜27 早期療育における遊びの応用
Application of Play for Early Intervention

竹井発達心理研究所 竹井和子
14:15 28〜29 玩具に関する研究の内容分析
−日本保育学会第35回〜54回の研究発表論文を中心にして−

目白大学短期大学部 伊藤 野里子
目白大学 林 邦夫
目白大学 谷田貝 公昭
目白大学 村越 晃
宇都宮大学大学院生 金 宰完
上漣教育大学大学院生 李 相坤
14:30 30〜31 障害のある子どものおもちゃ遊びと余暇活動に関する虚例研究
こころ工房  宮崎 みわこ
14:45 32〜33 障害児とおもちや遊び
愛知県立名古屋養護学校  高村 豊
15:00〜   討議




設立総会

玩具福祉学会に期待する!!


 このたび「玩具福祉学会」が確立され、これまで各地域や個人の方々が尽力されていた「おもちゃを福祉の場で活用していこう」という動きが、一つの線としてつながり、機能し始めている事を大変嬉しく思います。

 当社のブロックは勿論の事、この数年力を注いでいる積木や粘土・ビーズ等、手を使い楽しみながら作る事が出来、仕上がった喜びを皆で楽しめるもの。
又ゲームやカラオケ等周囲の人々も一緒に楽しい気分になれるもの等、おもちゃは老若男女を問わず皆に喜んでもらえる可能性が、無限大に潜んでいます。

高齢者の方が様々な「おもちゃ」で実際に遊んだ感想、楽しかった点、又は扱いにくさや改善すべき点を、この玩具福祉学会が業界にフイードバックして下さる事は大変大切な事です。

この学会の活躍により玩具業界が子供に大人に高齢者の方に、ひいては世界中の人々に楽しく幸せなひとときを提供すべく成長する様、心より願っております。



 誕生して日が浅い玩具福祉学会。

おもちゃが福祉に結びつくことは、小林るつ子さんが 「おもちや図書館」で始めた実績から証明済み。障害を持った子ども達が、おもちゃで遊ぶことによって、発達が促されることに疑問を持つ人はもういない。

 そのコンセプトの方法論が、高齢者にも広げられた。「楽しく」、「ボランティアを巻き込んで」ということは、おもちや図書館と共通。さらに、プレイバスという移動手段を手に入れた。

動くおもちや図書館、おもちゃ配達型の誕生である。

おもちゃを持って、老人ホームやデイケア・センターに出向く。痴呆があるお年寄りが、おもちゃと関わることによって表情が生き生きしてくることが印象的である。「学会」というのは大げさではない。

未知なるものの可能性の探求という意味では、立派な学問領域であろう。玩具にも、福祉にも、そして学会にも緑のなかつたような人達が、この新しい学会に集い来る。こんなことからも、日本が変わっていく可能性を感じる。



 今日本は大きな変革期に入りつつあります。政治、経済は勿論でありますが、最も注視しなければならないことは日本の人口減少に対する問題です。

2005年以降は65才以上の高齢者が15才以下の子供達の人口を上回り、死亡率が出生率を上回る推計がなされています。

 これは日本歴史の中で始めての経験です。その意味からも子供の活性化、人口増大は日本国にとつて最優先の課題かもしれません。

 その様な時期に玩具学会が設立され、玩具を通して子供達の成長と文化情操教育を学問的に真撃にとらえる試みは大変有意義であり、小林るつ子さんを始めとする設立者の皆さんに多大な敬意を払うつもりであります。

 今後ともこの学会が益々成長活躍されることを祈念して祝辞にかえさせて頂きます。

 

   
九州保健福祉大学 教授 高松 鶴吉
 玩具と福祉とを結びつける。しかもそれを学会とする。ハテ?と思ったのは私だけでないだろう。

 私自身がすでに老人だが、まさか積木やオハジキで遊ぶとは思えない。老人は童となるというが、そこまで童にはなるまい。だが、老人には「孤独」と「寂寥」が辛い。それを埋めてくれる非生物的存在があれば、それを玩具と呼んでもいいではないか。

そうであれば、それらは老人のQOL向上に働くのだから、当然福祉の名に値する。 私自分が孤独老人になったとすれば、ロボット・ペットとパソコンのバーチャル世界を楽しみたいというだろう。それらが面倒な手続きがなくて、老人でも簡単に遊べるものになれば喜んで浸る。

 どんなものが喜ばれるのか、何が阻害しているのかなど、会ではそんなことを話し合うようになるのではないだろうか。




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